大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)1616 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人AことB弁護人堀之内直人の上告趣意は、後に添えた書面記載のとおりで

ある。

論旨は、原審において主張しなかつた事項であり、従つて原判決はなんら判断を

示していないのであるから、適法な上告理由といえない。また、有罪判決において、

数個の犯罪事実につき証拠の標目を一括挙示しても、記録と照し合せて、どの証拠

によりどの事実が認定されたか明白であるときは、かかる証拠の標目挙示をもつて

刑訴三三五条一項に違反するものでないとするのが当裁判所の判例とするところで

ある(昭和二五年(あ)第一〇六八号同年九月一九日第三小法廷判決、集四巻九号

一六九五頁、昭和二五年(あ)第七七三号同二六年四月一七日第三小法廷判決、集

五巻六号九六三頁)。そして論旨の引用する高等裁判所の判例はその後の右最高裁

判所の判例によつて変更せられたものと解すべきである(昭和二六年(れ)第三八

四号同年一〇月一六日第三小法廷判決、集五巻一一号二二四九頁参照)。従つてこ

の点においても、論旨は刑訴四〇五条三号の上告理由に当らない。

その他記録を精査しても、刑訴四一一条を適用すべき事由を認あることはできな

い。

よつて刑訴四〇八条一八一条によウ全裁判官一致の意見により主文のとおり判決

する。

昭和二七年三月四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

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裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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